2020.11.09ニュース
日本で暮らす外国出身の家族は、制度や言葉などの制限によって非正規雇用しか選択肢がなく十分な収入が得られない、生活が困窮しても助けを求める相手がいないなど、貧困や孤立などの課題が以前から指摘されています。
そして、コロナ禍でさらに状況が深刻化しています。
一斉休校時に子どもが一人で留守番をしていて給食もないので思うように食事を取ることができない、保護者が雇止めにあい授業料の高い外国人学校に子どもが通い続けられなくなる、日本語ができない保護者に代わって子どもがコロナ禍に関する情報を集めざるを得ず自由な時間がない、など海外ルーツの子どもへの影響も報告されています。
また、在留外国人の約8割がコロナ禍によって仕事に影響が出たという調査結果もあり、今後さらに福祉の面で外国出身の家族を支えていくことが喫緊の課題です。では、どのようなサポートが求められているのでしょうか。これから私たちはどのように活動を行っていけばよいのでしょうか。
このセミナーでは、大阪で海外ルーツの親子支援を行っている金光敏氏をお迎えして、多文化ソーシャルワークの視点から、外国人家庭等を支援する際の基本的な視点や対応について学びます。
金氏は自身も海外にルーツを持ち、ソーシャルワーカーとして海外ルーツの子どもたちの支援を行っています。長年に渡って大阪の歓楽街で暮らす子どもや家族一人一人と向き合い、社会から孤立しがちな子どもたちの居場所となる子ども教室を運営しています。
今回はコロナ禍における海外ルーツの子どもの現状や支援の現場について話を聞き、海外ルーツの子どもとどのように向き合っていけばよいか、何が求められているのか、これからの皆様の活動へのヒントを得ていただければと思います。
【日時】
2020年11月27日(金)午後7時30分~9時
【内容】
コロナ禍における外国人家庭支援の現場で経験したケースワークの数々から多文化共生に向けた社会の課題と展望をさぐります。
講師:(特活)コリアNGOセンター 理事兼事務局長 金光敏氏
【会場】
zoom(オンライン会議システム)
*参加申し込み後に参加用URLをお送りします。
【対象】
主に日本人の青少年や家庭支援に関わる活動をしている公益活動法人等で活動する支援者の方などで、外国人や海外ルーツの青少年と関りのある/かかわりを持つ可能性がある方
【申し込み】
以下のこくちーずのページからお申込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/5ed730d95bc4f0628a5a4887a315e9a3/
【主催】
公益活動における海外ルーツ青少年受け入れ体制推進事業”minc-みんなでつくるインクルーシブ社会”
(運営:NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部)
金光敏(キムクァンミン)氏
1971年大阪市生まれ 在日3世 大阪市立大学大学院創造都市研修科修了。
現在、(特活)コリアNGOセンター理事兼事務局長、Minamiこども教室実行委員長、学校法人白頭学院建国幼小中高校理事、大学非常勤講師、自治体の行政諮問委員等
著書「大阪ミナミの子どもたち」(彩流社)、共著「多文化社会を生きる子どもとスクールソーシャルワーク」(かもがわ出版)ほか多数。